今回はかなり重い話題です。
想定される被害に対して、自己防衛の方法を提案したくて掲載しています。
睡眠薬という言葉を聞くと、自殺、睡眠強盗、薬物乱用…など悪いイメージがあります。
最近では#MeToo運動の広がりから、デートレイプの危険性が再確認され、また実際の被害も告発されています。
個人的には、「自分の意志で酔いつぶれてその後性的な行為をした」は完全に自己責任だと思います。
酒に慣れない人に無理に飲ませて性的な行為をしたとしたら立派な準強姦でしょう。泣き寝入りやTwitterで#MeTooなんてつぶやくのではなく、被害届を提出しましょう。
さらに悪質なもので、睡眠薬を盛られることもあり得るかもしれません。
これは極めて悪質です。重大な刑事事件になりうると思います。
しかし、現実にその危険性はあると思います。自分は関係ない、と思っている方もいるかもしれませんが、私としては誰にいつ何時その危険が迫ってくるかわからないと思っているので、常に用心しておくに越したことはないと思います。
さて、ここからが本題ですが最近定番になりつつある、睡眠薬を盛られたかの判断方法に、「異常に青い飲み物があったら睡眠薬を盛られている」というものがあります。
この判断方法は、2015年から厚生労働省の指導により、各製薬会社に自主規制の要請があり、不正使用防止のために睡眠薬の錠剤中に色素を混入させる事により、睡眠薬を盛られた場合すぐにわかるよう対策されたことによります。
今回はこの判断方法が正しいのかどうか、実際に検証してみます。
用意したのはロヒプノール(フルニトラゼパム)で、極めて悪評高い睡眠薬です。
オーストラリアでは麻薬指定されており、その他先進国でも極めて規制が厳しい薬物です。その点日本では向精神薬指定されていますが、処方に関しては医師の裁量に任されているのみなので規制が遅れ気味と言えると思います。
そのものズバリデートレイプや昏睡強盗に使用されることが極めて多いため、各先進国では所持そのものができないほど厳しい規制がされています。
錠剤自体は普通の薬のような外見をしています。
「頭痛薬ちょうだい」「いいよ、これどうぞ」なんてやり取りをした場合、錠剤を単体でもらった場合は絶対に飲まない注意が必要です。
頭痛薬や風邪薬を他人に分けてもらう場合、シートごともらってください。瓶から出した薬は飲まないでください。
割ってみると内部は真っ青です。先述したように内部には青色一号が混合されています。
さて、まずは水に混入してみましょう。
なんの変哲もない水ですね。
ここにロヒプノールを混入すると…
真っ青になりました。これはどうみても怪しいですね。
すぐわかります。こんなの飲みませんね。
次はコーヒーに混入してみます。
なんの変哲もないコーヒーです。
ロヒプノールを混入させると…
意外や意外、特に変化ありません。
わかりやすいように表面の泡を取り除いてみましたが、ぜんぜんわかりません。
比べたら青みがかってるような…?でも肉眼で見たらわかりませんでしたよこれ。
自分で混入したってわかってるのによくわからないってことは、これを出されたら飲んでしまいます。味ももちろん普通でした。
量的にも普通の人がコテンと寝てしまうくらいの量を入れてるのにこれです。
これは危ないなあ…
また、もう一種類検証してみます。
こちらはあえて薬品名は伏せておくのですが、一般の方はコテンと寝てしまう量を混入してみました。
これはただの水に混入してみましたが、やっぱりというかなんというか、無色透明無味の睡眠薬もまだあるんです。
この上記の水でも、この量を飲みきったら一般の方はコテンと寝てしまいます。
まとめてみると以下の事がわかりました。
①やたらと青色になっている飲み物/食べ物には睡眠薬が入っている可能性がある
②青色ではなかったとしても睡眠薬が入っていないとは言い切れない
私としては①に頼りすぎて、②を忘れてしまう可能性を危惧しています。
見た目が普通でも、出処があやしい食べ物・飲み物には細心の注意を払う必要があります。
また、ブログやニュースでもここまでは解説してくれない場合が多いので、実際に睡眠薬を盛られた場合の体感症状も紹介しておきます。
まず、「頭にガーンと来て睡眠薬を盛られたと感じた」、「飲んだ瞬間にこれはおかしいと感じて店を去った」これは2つとも大間違いです。
もし、この2つを信じて行動していると、デートレイプまたは睡眠強盗の被害に合う可能性があります。
実際に睡眠薬を盛られた場合の体感は以下の通りです。
①飲み物・食べ物を口に入れた瞬間、飲み込んだ瞬間はなんの違和感も感じない
飲んだ・食べた瞬間はほぼほぼ気づきません。シラフでも100%気づけないと思います。
②影響が出始めるまでに20~30分程度かかり、頭がボーッとしてくる
感情が抑制されてきて、「なんかどうでもいいかな」「ボーッとしてきたなあ」薬の種類によっては「なんか楽しいなあ」とすら感じます。毛利小五郎みたいにストンと寝てしまうなんてありえません。
③耐え難い強い眠気やだるさを感じる
強い眠気またはだるさが強まってくると、思考が弱まってくるため、周りに助けを求めるなどの正常な思考ができなくなります。
ここで食事相手に助けを求めるのは最悪中の最悪の悪手です!!
そのまま最悪のケースに発展する可能性があります。
③に至ってしまったら、迷わず119番しましょう。酒の席だったら、急性アルコール中毒だと考えて119番するのが最善です。
酒の席だと、店の方に助けを求めても「連れなんで連れて帰ります」と言われてそのまま連れ去られる可能性があります。実際にそれで連れ去られてる人がいます!
④自分の意志とは関係なく、昏睡状態になる
こうなるともはや抵抗できません。また、その最中の記憶もなくなる可能性があるため、最悪のケースに陥るでしょう…
今回は、かなりヘビーかつ踏み込んだ記事になりましたが、本当に自衛策は大切だと思います。
世の中誰が敵になるかわかりません。危険性とその対策は知っておいて損はないと思います。
あと、実験に使った睡眠薬は全てスタッフが美味しくいただきました。眠いです。