後ろ向き太郎の後ろ向き日記

DIY、エアガン、武器、コインが好きです。

はんだ付けなしでLogicool M570tのチャタリングを修理する(ネットで出てくるやり方じゃ無理だった人向け)

Logicoolのマウス、トラックボールはチャタリングしやすいので有名ですが、保証が手厚いのもLogicoolの特徴です。保証期間は機種によって異なるので、分解前に保証期間内でないかどうか確認してくださいね!

このエントリではネットで探すと一番出てくる接点復活剤のやり方ではダメだった人向けの修理方法を紹介しています。

 

私はLogicoolのM570tを愛用しています。が、Logicool製品にとてもありがちなチャタリングが発生してしまいました。

チャタリングとは、シングルクリックしているのにダブルクリック判定になってしまうことです。複数ファイルを選択しているときにダブルクリック扱いになったりなんてしたら大量のファイルが開いてもう…

チャタリングしているかの判定は、コントロールパネルのマウスの項目から、

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ダブルクリックの速度のこのフォルダマークがシングルクリックで開閉するかどうかで判定できます。普通にファイルをクリックしてみればわかりますけどね。

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これが保証期間内でしたら新しいものが送ってもらえるのですが、購入したのは2016年…Logicool製品にしてはよくもったほうですよ。

というわけでチャタリングの修理、はんだ付けなしのお手軽バージョンを紹介していきます。ちなみにLogicoolのM570とM570tとSW-M570は同じものなので、チャタリングが発生した場合同様に修理できますよ。

これらの機種の違いは価格と保証期間だけです。

M570、M570t:3年保証
SW-M570:1年保証

こちらが私のM570tです。作業前にボールと電池を外しておきましょう。

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さっそく分解していきます。M570tは底面に、見えているネジ1本と隠しネジ4本の合計5本のネジがあります。

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ネジ頭はトルクスのT6です。お持ちでない方はXiaomiのドライバーセットがおすすめです!

ゴムの滑り止めは、爪でかんたんにペロンと剥がせます。

こんな感じにネジが隠れています。

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ちょっとだけやっかいなのは電池マーク下のネジですね!

このへんかな?とあたりを付けてカッターなどで切り込みを入れるといいと思います。私はシールを汚く切ってしまいました。

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ネジを5本外したら上側と下側に分かれるのですが、トラックボールのセンサー部が上川についてきます。

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このまま引っ張るとトラックボールのセンサー部のフレキが破損するため、トラックボールがはまっていた場所を上から優しく押して落としてあげましょう。

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赤枠の部分がトラックボールをクリックしたときに押されるスイッチ、マイクロスイッチです。

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このマイクロスイッチに、外側からコンタクトスプレーや接点復活剤をスプレーしてやると、チャタリングが治るというのが最近の修理法の主流のようです。

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 接点復活剤は基板にとって悪いものではありませんが、隣にホイールのセンサーがあるため、周りをティッシュなどで囲ってスプレーすることをおすすめします。

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このホイールの回転を検知するセンサーは赤外線を使用しているため、接点復活剤やコンタクトスプレーがついてしまうとホイールがうまく働かなくなる可能性があります。

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左右両方ともに、ボタン部からスプレーしたら何回もスイッチをカチカチして接点復活剤をなじませ、余分な接点復活剤を拭き取ったら修理完了です!

もちろんネジ止めする前に仮止めして動作確認しましょう!

さーて、どれくらいよくなったかな…

 

めっちゃめちゃめちゃめちゃひどくなりました!!!!!!

今までは30クリックに1回くらいダブルクリックになっていたものが、すべてのクリックがトリプルクリックになるようになりました。上で紹介したフォルダアイコンも開閉開閉開閉開閉を繰り返しました!!!!!

やっぱりマイクロスイッチの外からスプレーするだけじゃダメですよ。そりゃそうですよね。中途半端に染みたおかげで余計に接触不良になったようです…

しかし、今回ははんだ付けなしで、と決めていたのでマイクロスイッチそのものを分解することにします。

細かい部品でできているので、あまり分解する人はいないと思いますがマイクロスイッチって結構分解できるんですよ。

これはオムロン製の同型マイクロスイッチですが、このようにツメで止まっているだけなので、そこからパカッと開けることができます。

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先程の続きから、更に分解を進めていきます。

トラックボールのセンサー部分を取り外します。コネクタの黒い部分を持ち上げ、フラットケーブルを抜きます。

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まず3本プラスネジを外すと、サイドボタンの基板の下に1本隠れています。

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電池と接触する部分を曲げないよう気をつけながら基板を外します。

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マイクロスイッチ側面のツメを、薄いもので引っ掛けて開けます。私はこういう作業にはデザインナイフを使用しています。

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マイクロスイッチ内部がこちらです。

正直ここに接点復活剤をかければもう治ると思います。私はこの内部の導体を外して後悔しました。

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上からみるとこんな感じです。

手前側に接点があり、中央のくぼんでいる部分がマイクロスイッチの戻る力を発生させている部分のようです。

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これが取り外した導体です。赤枠の部分が導通する部分なので、ここをアルコールで清掃後接点復活スプレーをかけておきました。

この導体の曲がっている部分を、より曲げてやればスイッチが固くなるのでは、と思ったのですが逆だったようです。やわらかスイッチになりました。これは不要な手順でした。

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その後、この導体を戻そうとしたのですが難しい!ピンセットでやりましたが元の姿の写真を見てもよくわからない…
接点にかかる圧力を調整したくて外したのですが、どこを曲げると接点圧が変わるのかわからなかったので、外す必要はありませんでした。

なんとか元に戻して、動作確認したところチャタリングは全く発生しなくなりました。よかったよかった。

しかし、上の写真にもある通り同型のマイクロスイッチが手持ちにあるので、さっさと交換してしまえばいいんですけどね。

またチャタリングするようになったら交換します!