UV-5R Plus・UV-K5・UV-K5(8)は技適非対応機種です。国内で電波送信可能な状態で所有していると違法になりますので、必ずカスタムファームウェアなどで送信禁止措置を行ってください。
私はこのエントリで紹介しているUV-K5・UV-5RPlusは、カスタムファームウェアで送信禁止にした上で、物理的に送信できないように改造して、禁止措置を施しています。
最近、ネットで話題になっている、UV-K5・UV-5RPlusを購入してみました。こちらはUV-5R Plus・UV-K5・UV-K5(8)はほぼ同じ機種なのですが、私はUV-K5・UV-5RPlusを両方購入して違いなどを見てみました。
- UV-K5・UV-5RPlusとは?
- UV-K5・UV-5RPlusの入手方法
- UV-K5・UV-5RPlusの実物
- UV-K5・UV-5RPlusの違い・比較
- カスタムファームウェアの書き込み
- 広帯域受信機化したUV-K5・UV-5RPlusの使い道
UV-K5・UV-5RPlusとは?
UV-5R Plus・UV-K5・UV-K5(8)は、色々と話題になったBaofeng UV-5Rの後継機種です。そのままでは国内で使用できない海外仕様のトランシーバーなのですが、かんたんな操作でカスタムファームウェアを導入することで広帯域受信機化でき、いろいろと遊べるので話題になっています。
UV-K5・UV-5RPlusの入手方法
UV-K5・UV-5RPlusはヤフオクなどで転売されていますが、海外通販で直接買えば3000円もしません。為替やAliexpressのセールのタイミング次第で、2000円未満になっているときすらあります。素直にAliexpressで買いましょう。
転売品を買うリスクは、万が一製品に不具合があったとき、転売者はほとんどサポートしてくれないと思われるところにあります。Aliexpressでしたら不具合があった場合もサポートが受けられるので、どんなものでもそうですが転売品より公式から買ったほうがいいですね。
こちらはUV-5K(8)の商品ページです。
https://s.click.aliexpress.com/e/_mtkRBZU
こちらはUV-5R Plusの商品ページです。
https://s.click.aliexpress.com/e/_mOHgIA6
価格はUV-5R Plusのほうが少し安いです。両方とも3000円もしませんよ。
ひとつ前のエントリでもUV-K5の購入方法を紹介しています。
UV-K5・UV-5RPlusの実物
外箱、付属品はUV-K5・UV-5RPlusともに共通なのでUV-5RPlusのものを紹介していきます。
こんな感じの、けっこうきれいめな箱に入って到着します。
充電クレードルが付属します。
コンセントがヨーロッパプラグ(Cタイプ)なので、コンセントに挿して充電するには変換プラグが必要です。が、変換プラグは数百円なので問題ありません。
Cタイプ→国内への変換ですよ。逆を買わないように注意しましょう。
ベルトクリップが付属しています。
アンテナ端子はSMA-Pです。
PTTボタン、サイドボタン1、サイドボタン2があります。
UV-K5・UV-5RPlusの違い・比較
ここからUV-K5・UV-5RPlusの比較をしていってみます。
まずはデザインの違いですね。
左がUV-K5(8)、右がUV-5RPlusです。私はUV-5RPlusのほうが落ち着いたイメージで好きですね。
UV-K5・UV-5RPlusはバッテリー容量が違うので、厚みが違います。UV-5RPlusのほうがバッテリー容量が多いので分厚いです。
UV-5K(8)はUSB充電に対応しているので、USB Type-Cポートがあります。
バッテリーの比較です。
左がUV-5K(8)の1600mAh、右がUV-5R Plusの2200mAhです。
取扱説明書は英語です。
カスタムファームウェアの書き込み
さて、しつこいようですがUV-K5・UV-5RPlusを手に入れたら、まずはカスタムファームウェアを導入しましょう。機能を拡充するためだけでなく、送信禁止措置を行うためです。
UV-K5・UV-5RPlusと一緒に、Baofengのプログラミングケーブルを入手してください。
これはAmazonでも買えますし、
Aliexpressで本体と一緒に購入するのがスムーズですかね。
https://s.click.aliexpress.com/e/_mtjAHbY
プログラミングケーブルと本体を入手したら、カスタムファームウェアの書き込みは簡単です。
現在、UV-K5・UV-5RPlusのカスタムファームウェアで話題になっているものはEgzumer氏のものです。また、そこから派生した日本語版ファームウェアの2つがありますので、両方の書き込み方法を紹介します。
①本家Egzumerファームウェアの書き込み
まず、プログラミングケーブルをPCに接続し、COMポートとして認識されることを確認しておきます。認識されない場合、付属のCDからドライバをインストールします。
GitghubのegzumerファームウェアのReleasesページを開きます。
最新バージョンの、「🗲FLASH WITH A BROWSER🗲」をクリックします。
そうするとブラウザ上から書き込みができます。
ブラウザ上で書き込みツールが開いたら、無線機側の準備をします。
PTTボタンを押しながら、UV-K5・UV-5R Plusの電源を入れます。すると、液晶には何も表示されず、フラッシュライトのみが点灯します。
プログラミングケーブルを無線機本体に差し込みます。結構硬いので、グッと奥まで差し込むように気をつけてください。
エラーが出る場合この差し込みが甘い場合があります。この画像くらい奥まで差し込んでください。
「Flash firmware」をクリックします。
シリアルポートへのアクセスを求められますので、「USB Serial」を選択して「接続」をクリックします。
シリアルポートを選択すると、書き込みが始まって進捗状況が表示されます。
書き込み完了です!起動画面が無事Egzumerのものになっています。
カスタムファームウェアを書き込んだら、まずはオールリセットをしましょう。
Egzumerファームウェアでのリセットは隠しメニューにあります。
隠しメニューに入るには、PTTボタンとサイド1ボタンを押しながら電源を入れます。
電源が入ったらボタンは離してください。
隠しメニューの「69」番がリセットです。上下ボタンでも、番号キーを直接押しても入れます。
「RESET」でMキーを押し、上下キーで「ALL」を選んで
Mキーで「SURE?」の確認があり、さらにMキーでリセットを実行します。
また、送信禁止措置も行います。
PTTボタンとサイド1ボタンを押しながら電源を入れ、隠しメニューに入ります。
隠しメニューの「61」番が送信可否です。上下ボタンでも、番号キーを直接押しても入れます。
「F Lock」でMキーを押し、上下キーで「DISABLE ALL」を選択してMキーで確定します。
ここで「DISABLE ALL」を選択すれば送信禁止措置ができます。
また、「CE HAM」を選択すれば国内のアマチュアバンドのみ送信にも設定できます。LPFを追加するなどして保証認定などに挑戦する方などはこの設定を使うといいでしょう。
これでEgzumerファームウェア化は完了です!F+5でスペアナも表示できますよ。
Egzumerファームウェアの詳しい使い方はおいおい紹介していこうと思います。
②日本語版ファームウェア[uv-k5-firmware-rx-jp]の書き込み
こちらは egzumer 氏のファームウェアをベースに、WEBOO氏がメニューの日本語化をはじめとして様々な機能を追加したファームウェアです。
Quansheng社 UV-K5 / UV-K5(8) / UV-K6 / UV-5R Plus を日本語&広帯域受信機化するカスタムファームウェア[uv-k5-firmware-rx-jp]を作成した。 egzumer 氏のファームウェアをベースに送信無効化と設定メニュー日本語化、不要となった PTT スイッチにモニター機能割り当て等を行ったもので、15-1300MHz で AM/FM/SSB 受信、AM高音質化、RSSI Sメーター表示、スペアナ表示などの機能が利用可能で国内で免許なしでも合法的に使えるようになる。
UV-K5・UV-5RPlusで送信機能を使うことはないでしょうから、普通はこちらの日本語版ファームウェアを使うのがいいでしょうね。
こちらのファームウェアの書き込み方法も紹介します。
まず、上記のWEBOO氏のホームページを開きます。
するとブラウザで直接書き込みができるようになっています。
また、ここから寄付もできるようになっています。こちらの日本語ファームアウェアはとてもよくできていて、大変な手間がかかっているので、寄付されてる方も多くいるようです。
「ブラウザで書き込み」をクリックすると、書き込み画面が表示されます。
上記の手順と同様ですが、無線機側の準備をします。
PTTボタンを押しながら、UV-K5・UV-5R Plusの電源を入れます。すると、液晶には何も表示されず、フラッシュライトのみが点灯します。
プログラミングケーブルを無線機本体に差し込みます。結構硬いので、グッと奥まで差し込むように気をつけてください。
エラーが出る場合この差し込みが甘い場合があります。この画像くらい奥まで差し込んでください。
「ファームウェア書き込み」をクリックします。
「USB Serial」を選択して接続をクリックします。
「接続」をクリックすると書き込みが開始され、進捗状況が表示されます。
書き込みが完了すると、uv-k5-firmware-rx-jpが起動します。
リセットしてから使用してね、と表示されていますね。
日本語ファームウェアも、書き込んだらまずはオールリセットしましょう。
日本語ファームウェアは、普通に電源を入れてMキーを押し、メニュー番号「39」がリセットです。上下キーでも、「39」という番号を入れても入れます。
「リセット」でMキーを押し、上下キーで「ALL」を選んでMキーを押すと、「SURE?」という確認が出るのでもう一度Mキーを押してリセットします。
日本語ファームウェアはファームウェア上で送信禁止措置がとられているので、リセットさえすれば使い始められます。
F + 5でスペアナ表示ができます。
日本語ファームウェアの使い方は開発者のWEBOO様のサイトをご覧ください。
広帯域受信機化したUV-K5・UV-5RPlusの使い道
私は上記日本語ファームウェアで、広帯域受信機化したUV-K5・UV-5RPlusでいろいろ聞いて楽しんでいますよ!
私の住んでいるところだと、近所で特定小電力無線を使っているところが多いようで、なんとなくワッチして楽しんでいます。スポーツ施設からの電波が入っているようで、競技の内容を話してるのでけっこう聞いてて楽しいです。
(広帯域受信機などでワッチした内容を録音したり、内容を漏洩させてはいけませんよ、犯罪になりますからね…聞くだけなら全く問題ありません)
その施設からは5kmくらい離れているはずなのですが、特小の電波がなぜか安定して入ってくる…?よほど条件がいいのか?なぜ電波の通りがいいところがあるのかなど考えてみるのも楽しいでしょうね。
その他広帯域受信機化したUV-K5・UV-5RPlusでは航空無線、鉄道無線、タクシー無線、ワイヤレスマイクなどなどなどなどまだまだアナログ波で聞ける無線はたくさんあります。
あと、普通にFMラジオを聞いてもいいですしね。
UV-K5・UV-5RPlusは3000円しませんから、かっこよくて充電式で感度がとてもいいFMラジオが3000円未満で買えると考えたら普通に破格…