私は一軒家に住んでいますが、古い家なのでいろいろと不具合があります。
気になってはいたのですがなかなか手を加えられなかったことの一つに、テレビアンテナの引き込みがあります。
私の家は一般的な一軒家と同じ用に、屋根の付近にテレビアンテナ線引き込み口があります。
我が家は少し家が込み入ったところに建っているため、架空の家で説明すると、この赤丸のようなところに引き込み口があります。
2階建ての家ののほぼ一番高いところですから、地上から8~9mくらいありますのでスライダーなどがないとさわれません。上記の架空の家は1階の屋根に乗れば手が届きそうですが、実際の私の家は地上からスライダーなどでアプローチするしか手がありませんでした。
そのため、私は正規のアンテナ線引き込み口からテレビアンテナの信号を引き込むのをあきらめ、別口で引き込んでいました。
が、最近我が家の外壁塗装工事を行うことになり、私の家の周りに足場を組んでもらってため、アンテナ線引き込み口に手が届くようになったため、いいチャンスだと思いテレビアンテナの引き込み方法を変えることにしました。
これが我が家の2階屋根付近にあるアンテナ線引き込み口です。
引き込み口から5Cの同軸ケーブルが出て、末端はF型接線で処理されたものが、丸めて壁に固定してあります。ここにテレビアンテナからの信号を入れてやれば、普通の家のように部屋の壁にあるアンテナ端子からテレビの信号を取れるということです。
ここにテレビアンテナを接続するために、いくつか材料を用意しました。
まず。防水型のF型接線中継端子です。
前述したように壁から出ているケーブルはF型接線なのでその引き込み用の同軸ケーブルを延長し、テレビアンテナまでつなぐのに使います。
防水端子と、防水中継コネクタを使いますが念には念を入れて防水キャップもつけます。
防水コネクタと防水中継端子を接続したあと、自己融着テープも使うことにしました。
こちらは防水F型接線を作っているメーカーは推奨していないようです。自己融着テープの内部に水が残り、防水コネクタ表面の水分が抜けにくくなる可能性があるからだそうです。が、私は何重にも防水したいので巻きました。
また、末端がF型接線になっているとはいえ、屋外なので劣化している可能性もあると思い念のため交換することにしました。
防水型の5Cケーブル用のF型接線を購入しました。
5Cとはケーブルの太さで、F型接線を使う場合はケーブルの太さによって種類が違います。だいたいですが、部屋の中で使うような、なわとびのようなしなやかなケーブルなら3C、屋外にあるようなロープみたいな同軸ケーブルなら5Cと考えてだいたい間違いないと思います。
また、既存のアンテナ引き込みケーブルを延長するための同軸ケーブルも購入しました。こちらはケーブルの一方が防水型のF型接線になっているため、ただでさえ慣れていない防水型F型接線の施工回数を一回減らせると思いこちらを採用しました。
壁を引き回す同軸ケーブルの固定にはビスタイプのサドルを採用しました。
10個入りですが、10個で同軸ケーブルの長さ10m強くらいいけると思います。
さて、材料が揃ったのでやっていこうと思います。
まず、壁から出ている既存のアンテナ線引き込みケーブルの末端を新しいF型接線につけ直します。
このように、古いF型接線は錆びて緑青を吹いています。
防水F型接線の取付はメーカーホームページや商品ページに記載の通り、かんたんに…
なんていかず大変苦労しました。同軸ケーブル用のストリッパがないから?私の家の同軸ケーブルが経年で固くなっているから?なぜ…何回やっても⑧のリング付きネジが入らず、何回もやり直しました。
何回もやっていたら既存のケーブルがどんどん短くなって無くなってしまうかも…?なんて思っていたらなんとか入るようになりました。
この際の、中心コンタクト圧着は本来テレビ用の専用工具などがあるのでしょうが、私は圧着端子用の圧着ペンチでやりました。色々調べてみるとそれでいいようです。
この防水型F型接線の取付に大変苦労しましたが、そこが済めばあとはねじ込んで接続して固定するだけです。
このように、同軸ケーブルをサドルで固定します。
どんどん固定していきます。
こちらは延長用に買った、新しい同軸ケーブルの防水コネクタです。
既存の壁から出ているアンテナ引き込みケーブルと接続します。
防水型F型接線中継端子の締め込みは、ゴムパッキンが変形する程度がいいそうです。
このあと、自己融着テープを巻いてから写真の黒い防水キャップをずらし、接続部は完成としました。
さて、これでアンテナ⇢アンテナ線引き込み口までのルートが完成しましたが、まだ問題点があります。
我が家についている、アンテナからの信号を各部屋に分けるための分配器は非常に古く、現在のテレビの規格には対応していないのです。
これは我が家にもともとついていた分配器ですが、この分配器に記載されている「BS」というのはアナログのBSのことで、現在のBSデジタル・CSデジタル放送には対応していません。なお、地デジは旧地上波のUHF帯を使用しているため、たぶん地デジは映ります。
こちらはサクッと交換しました。上記の画像でわかるとおり、既設は裸の同軸ケーブルを締め込んで接続してあるため、F型接線に取替え、分配器を接続しました。
これで完成です。無事、テレビアンテナから受信した電波で、我が家の各部屋でテレビが見られるようになりました。
今回、テレビの引込線が切断されているために、テレビが見られない家から、地デジ・BSデジタル・110度CSデジタルが見られる家にアップグレードしました。
が、どうも巷では4K/8K放送とやらが出てきている様子です。そのうち4K/8K放送が普通になって、現在のテレビ放送は終了するのか…?
調べてみるとどうやらそのような事態になってもテレビアンテナ用の同軸ケーブルの交換は必要なさそうで安心しました。今回接続したケーブルは当分使えるということです。