私はSONYのハンディカム、HDR-CX470を愛用しています。
コンパクトで軽く、コスパの良い機種だと思います。
が、コンパクトさと軽さのためにバッテリー容量が少なく、録画可能時間が短いのが欠点です。
標準バッテリーのNP-BX1を使用しても、1時間弱しか録画できません。
このNP-BX1もお高いですし、互換バッテリーを使用すると互換バッテリーのほうが性能が劣るためそれこそ30分くらいしか録画できないし、そもそも録画しようとしているときにバッテリーの交換は面倒だし…
ということで私はHDR-CX470を使用時は、モバイルバッテリーを接続してUSB給電しながら使用することにしています。
が、HDR-CX470にモバイルバッテリーを接続すると、給電しながら録画できるモバイルバッテリーと、「USB給電中は再生操作のみ可能です」というエラーが出て録画できなくなるモバイルバッテリーがあることに気づきました。
と、いうことで手持ちのモバイルバッテリーで、給電しながら録画できるものと、エラーが出るものとの違いを調べてみました。
まず、こちらのCharmastの10000mAhのモバイルバッテリーです。
こちらは給電しながら録画が可能です。
USBテスターで充電規格を調べてみると、「APPLE」と表示されています。
続いてこちらの、電熱パーカーに付属してきた10000mAhのモバイルバッテリーです。
こちらは「USB給電中は再生操作のみ可能です」の表示が出て録画できませんでした。
こちらの規格を調べると、「DCP」と表示されました。
また、こちらも後々エントリにしようと思っているのですが、UURIG モバイルバッテリー内蔵型三脚です。
こちらも「USB給電中は再生操作のみ可能です」の表示が出て録画できませんでした…
HDR-CX470用に購入したのに残念です。こちらも規格を調べると「DCP」と表示されています。
USB充電規格のDCPとは、Dedicated Charging Portの略で、データ通信は行なわない充電専用ポートの規格です。最大電流は1.5Aと規定されています。
安価なUSB充電器のほとんどはこれに該当しており、USB充電器が出始めた初期に出てきた、USB端子のD+とD-を200Ω以下の抵抗で接続するか、D+とD-を短絡することにより充電専用端子を識別するものです。
つまりUSBを充電に用いるようになった最初期からある、充電専用ポートということですね。
また、 HDR-CX470でUSB給電しながら録画ができたモバイルバッテリーの、「Apple」は文字通りApple充電規格ですね。
ここまででわかったことは、HDR-CX470は原始的なDCPで給電するモバイルバッテリーでは録画ができず、Apple充電規格対応のモバイルバッテリーなら充電できるということです。
ここからは推測ですが、おそらくHDR-CX470は、HDR-CX470が対応する充電規格のうち、DCP以外の(USB経由でデータ通信を行う)モバイルバッテリーなら給電しながら録画ができると思われます。
なぜこのような挙動をするのか謎ですが、おそらくそもそもUSB給電中に録画ができてしまうと、「小さいバッテリーで録画可能時間を短くし、上位機種と差別化する」「交換用のバッテリーをオプションで買ってもらう」というSONYの販売戦略と合わなくなってしまうのでしょう。
SONY的には長時間録画をしたいなら上位の大型バッテリー搭載機種にするか、純正バッテリーをたくさん買ってね、ということでしょう。そのため、充電専用ポートに接続されるとエラーメッセージが出て録画ができなくなるのだと思われます。
が、APPLE充電規格対応などのモバイルバッテリーだと給電しながら録画できるのは謎です。SONYがHDR-CX470対応の外付けモバイルバッテリーを出すときのため…?
長くなりましたが、あくまで想像です。
さて、ちょっとした発想の転換ですが、SONY ハンディカム HDR-CX470で、モバイルバッテリーやUSB-ACアダプタを使用してUSB給電しながら、長時間録画をしたいのに、手持ちのモバイルバッテリーでは「USB給電中は再生操作のみ可能です」のエラーが表示されたらどうすればいいか?
答えは簡単です。「CX470で、録画を開始してからモバイルバッテリーと接続すればいい」のです。
カメラがスタンバイ状態のときに、モバイルバッテリーを接続すると「USB給電中は再生操作のみ可能です」のエラーが表示されて再生しかできなくなってしまいますが、録画を開始してからモバイルバッテリーを接続すると、画面上のバッテリー残量表示が消えUSB給電での録画が可能です。
録画、再生を繰り返すときは少し手間かもしれませんが、CX470をお持ちのかたは試してみてください。